探偵物と言うので「アガサ・クリスティ」のようなミステリーを期待してみた。
うん、期待通りの複雑な展開で面白かったな。
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意外な展開が次々と・・
まず、面白いと思ったのは、警察や探偵に伝わっていることと事実が違う。
普通、ミステリーは、この”事実はこうだったんですよ”というのが種あかしだよね。
ところが、この映画は、早々に”事実はこうだったんですよ”というの見せてしまう。
そもそも、ヒロインが”絶対にウソがつけない”という設定なので、事実を隠しようがないんだよな。
その設定が面白い。
事実を隠そうとするヒロイン・・・しかし、真相は別のところに
事実を隠そうとするヒロイン「マルタ」、凄腕探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)が真実に迫る。
観客は、ヒロインを助けたいので探偵が”事実を突き止める”のを恐怖に感じるわけだな。
これは面白い!
また、ヒロインはウソがつけない上に、証拠の隠し方がヘタクソ!
見てるほうは応援したくなってしまう。
ただ、真相は別なところにあるというのがこの映画の面白いところだ。
日本的な終わり方に共感!
日本人と言えば、勤勉でマジメで、ガンコ、そんなイメージを持ってる人が多いんじゃないでしょうか?
そんな日本人好みのエンディングと言えば、”正義は勝つ”とか”正直者はバカをみるが、それでも最後は残る”とか、そんな感じですよね。
まさに、このようなエンディングで、日本人にはピッタリだと思います。
マグカップに注目
そのエンディングが素晴らしいのは、劇中にでてくるヒロイン「マルタ」使うマグカップです。
このマグカップには、「My house」,「My rules」,「 My coffee」と書かれています。
映画の冒頭にアップで出てくるんですが、これがまたエンディングでアップで出ます。
重要なアイテムなので、必ずチェックしてください。
ダニエル・クレイグは個性を出せたか?
この映画、”オールスター”とも呼べる豪華なキャスティングなのですが、中でも注目は、探偵役のダニエル・クレイグでしょう。
007シリーズでブレイクしていますが、今回はアクション抜きの”渋い”役所です。
彼が演じる凄腕探偵ブノワ・ブランは、アガサクリスティの「ポアロ」や「ホームズ」「刑事コロンボ」のような個性を発揮できているか?
うーん、これは微妙だなぁ。
個人的に感じたところでは、どうも普通の名探偵なんだよね。
この後、シリーズ化されるか否か、微妙だなぁ。
全体としては、探偵の映画ではなく、ヒロインの「マルダ」を中心にストーリーが展開するので仕方ないか?
どっちかというと、「コロンボ」のようなちょっと嫌味がある探偵の方が、この映画には合っていたような気もするんだけどね。
まぁ、映画としては面白いのでぜひどうぞ。
お勧めミステリー
アガサクリスティの中で僕が一番すきなのは、「ナイル殺人事件」だな。
映画も面白いけど「ナイル川・クルージングツアー」でエジプトの美しい風景がでてくるのが非常に良かった!
「ミステリー オブ ナイル」という曲も良かったなぁ。
アガサクリスティは、昔のシリーズの方が面白い。
ボックスもあるのでぜひチェックを・・
逆に全然面白くなかったのが、2018年に公開されたリメイク版「オリエント急行殺人事件」
原作に忠実に作りたかったのか判らないけど、とにかく複雑で判り難い。
たらたらとストーリーが進むので途中眠くなりました。
これはやめた方が良いです。