これは、面白かった。
途中、モンモンとイライラさせるストーリーなんだけど、”まさか、このままで終わるんじゃないだろうな?”という心配を見事に裏切り、最後に大どんでん返し!
「こうでなくっちゃね!」という終わり方でした。
「ミステリー」なので、観客を騙す”何か”がある事は判っているんだけど、見事に騙されるね。
しかも この映画、かなり細かいところまで作り込んでいて、一度見たぐらいでは全てを理解できません。
何度かみて、「あー、だからこうだったのか!」とか「これは伏線だったのか?」と改めて気が付くところが多いんですよね。
なので、細かいところまで完全に把握できるような人ならは、結末が途中でも判るようにできているんだな。
いったい誰が何を仕掛けているのか?いや、これはもう見て騙されていただきたいです。
ネタバレの類は読まない方が良いですよ。
また、一度見た方は、敢えて解説とネタバレを読んでみてください。
改めて発見があります。
ところで・・・。
前半、モンモンとした展開は、納得いかないある本を連想してしまったからです。
それは、村上春樹の「1Q84」です。
これに登場する主人公「青豆」は、30歳前の女性スポーツインストラクターで健康的な美人。
しかし、”頭のハゲたおっさん”が好みでかつ 性的に開放的な性格を持っている・・・。
と、まぁ、世の中のおっさん連中が喜ぶような設定で、また、ご希望のシーンがパラパラと登場する。
”こういう設定でこういうシーンがあればオッサンは喜ぶだろう”という作者の魂胆がミエミエで、非常に不愉快だった。
そこのオッサン!「1Q84」読んで喜んでるんじゃないよ!
これって、馬鹿にされているんじゃない???
「鑑定士と顔のない依頼人」に登場する「クレア」は、「青豆」を連想させるんですよね。
まさか、このオッサンとこの美人がデキてしまうって事はないよな?
ってずっと心配してたら、そういう展開になるでないの?
これまた、これを見たオッサン連中がその気になったらどうするの?
妙な期待を持たせるのは罪だよ!
とまぁ、こういう事で不愉快になっていたんだけど、本作品は最後のどんでん返しでスッキリなんだよね。
世のオッサン連中には、逆に良い警告になると思う。
いや、ぜひ見てもらいたいな。
とこで、この映画を見ていて、さらに連想した映画があります。
それは「STING」という懐かしい映画。
映画音楽がとっても有名なんですけど、中身も相当に面白いです。
細かい仕掛けがたくさんある”大どんでん返し”という意味でもお勧めの映画です。
こちらもぜひ、ごらんになってください。