うーん、今回の新海誠監督作品はちょっと辛口になってしまうな。
というか、正直言って一番面白かったのは「君の名は」で、今思えば「天気の子」ももう少しなんとかなって欲しかったし、今回の『すずめの戸締まり』はさらになんとかして欲しかったなぁ。
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アニメーションや絵は素晴らしい!
アニメーションの技術や表現力は素晴らしいです。
この点は作品が出るたびにパワーアップされているなと思う。
なんだけどなぁ。
設定やストーリーも大事だと思うよ。
映像が素晴らしいだけになんとかならなかったのかと残念だ。
設定やストーリーが残念!
まず設定がありがちなんだよなぁ。
特に椅子が走るところとか、何かしら必然性があるのかと思っていたんだけど、呪われたってこと以外はこれと言って椅子が走る意味があるのか判らないんだよねぇ。
あれって「美女と野獣」に出てきた呪われた犬が椅子になったのを想像しちゃうんだよねぇ。↓
先が読めるようなストーリーではワクワクできない
まずイントロダクションの部分なんだけど、あの始まり方は良くあるパターンだよね。
絶対エンディングにこのシーンが回想されるんだろうなぁなんて思いつつ、祈ったのが、”こういうオチだけは止めてね”ってところ。
女性の顔が出てこないんで、恐らくは”これが誰か?”が判るのがエンディングなんだろうな。
で、その誰かは可能性として二人しかいない。
映画が進むにつれて、二人のうち一人は可能性が消えるんだよね。
で、お願いだから予想が当たらないで!とマジで祈る!
エンディングが近づくにつれて予想が当たるような雰囲気になってきて、”お願いそれだけは止めて!”とさらに祈ってしまった。
結局予想通りで全く期待を裏切らないオチ・・・うーん。
ちなみに、同じようなイントロダクションでがっかりさせてくれたのは「インターステラー」という映画。
まさかイントロ部分がエンディングと被るなんてそんな判りやすい展開はないだろうと思ってたらその通り!
しかも”そんなわけあるかよ!”みたいな感じですっかり冷めてしまった。
猫の設定も酷いもんだ
「ダイジン」っていう猫が出てくるんだけど、これが良いやつか悪いやつか判らない・・って設定なんだろうと思う。
最後に「ダイジン」ってそうだったのか!・・・とは思わなかった。
もう出てきた時から”最後はこいつが○○なんだろうな”と思ったらその通りになってしまった。
ここもがっかりさせてくれたところなんだよなぁ。
「君の名は」が良かったところ
やっぱり最後に”ああ、そうだったのか!”という驚きがないとスッキリとして帰れないと思うんだよね。
良い意味で予想は裏切られるためにあると思うんだよね。
その点「君の名は」の場合は、男と女が入れ替わるんだけど最後は元に戻ってハッピーエンドというありふれた設定なんだけど、最後の最後に”なるほど、そうだったのか!”というオチが入れ替わり以上にあるんだよね。
そこが良かった。
綺麗な画面でアニメーションを楽しめれば良い人はどうぞ。
とはいえ、アニメーションの作品としては力作だと思うし仕上がりも悪くない。
ストーリーも深読みせず、”ボー”っと映画を楽しむ程度ならすんなり入ってくるだろう。
まぁ、”つまらない映画”ってほどではないと思います。