うーん、面白い事は面白いのですが・・・。
Table of Contents
大げさな設定の割には浅いストーリー
DCだけでなくマーベルのヒーロー物も併せて言えることなんですが、”話が大きくなり過ぎ”ているような気がします。
”前作を上回るような”という気持ちは判るんですが、やればやるほどストーリーに無理が出てくるしリアリティもなくなります。
ヒーロー物も良いのですが、もう少し”人間らしさ”も必要かと。
”最大の敵”を作り出すのもけっこうですが、あまりに現実とかけ離れてくると、いかがなものか?と思ってしまいます。
空飛ぶ「ワンダーウーマン」に違和感
飛んではいけないというわけではないのですが、スーパーマンと変わらない状況になってしまうのはどうなんでしょうか?
スーパーマンは、「宇宙人」の設定だから、何でもアリなのは判らないでもないのですが、ワンダーウーマンはどうなんでしょう?
特殊なトレーニングで強くなった人間だと思っていたので、かなりの違和感です。
「飛んでいるシーン」の特撮もイマイチなんですよね。
スパイダーマンのように飛ぶシーンが多いのですが、特撮だけを評価するなら断然「スパイダーマン」の方が上です。
「スパイダーマン」が飛んでいるシーンの多くは”自分も飛んでいる”かのような錯覚を覚える迫力があるのですが、これがイマイチなんですよね。
動きがギコチナイし、距離感や大きさの感じが実物と違い過ぎます。
高さや大きさがうまく観客に伝わってないのではないでしょうか?
娯楽大作としては面白いしよくできてる
とはいえ、全体的に面白い映画ではある。
正直言って、”そんなバカな!!”ってツッコミたくなるところはたくさんあるのですが、そこに目をつぶって全体を見ると、けっこう楽しい映画に仕上がっているとは思います。
また、シリーズ物としてのストーリーを繋ぐ役割もちゃんとしていると思います。
強いヒーローがさらなる強敵に挑む!、苦悩の中から立ち上がるヒーローといったお決まりのパターンに、ちゃんとラブストーリーまで付いてきます。
特筆するべきところは、”人が死んでいくシーンが無い”というところです。
世界が壊滅的な被害を受けるのに、死者が一人もいないって設定もスゴイですが、そこがこの映画の良い所。
良い子も安心して見ていただけます。
これは女性監督ならではのこだわりなのかな?と感じたところです。
DC VS マーベル という見方なら”マーベルの勝ち”
やはりコミックを実写で映画化するなら、力を入れるべきは特撮でしょ。
迫力だけあれば良いってわけじゃなく、フィクションでもリアリティは追及するべきだと思います。
実は、オープニング(ダイアナが子供のシーン)の特撮はスゴイんです・・素晴らしい!
なので、本編は相当期待してしまった点は否めません。
なぜ、あのクォリティの特撮をラストまでもってこれなかったのか?
オープニングだけで予算を使い果たしてしまったのだろうか????
そういう意味では、マーベリックの”宇宙全体の危機”っていうトンデモナイ設定ですが、最後までちゃんとリアリティのある映像になっていました。
映画なんで、画面は大事だと思います。
全体的には良い映画なのに特撮でがっかりというのはもったいないですよね。
1作目の「ワンダーウーマン」は面白い
本作の前進になる「ワンダーウーマン」は、それなりに面白かった。
戦争の場面にやたら強いヒーローが登場という設定は、敵(ドイツ)兵が可哀想になるぐらいでした。
まぁ、そんなとんでもない設定はともかく、楽しい映画でおすすめです。